「film!」はフィルムを使って制作するシリーズで、 現代の映像制作の「速さ」と「思い通りに作ること」への偏りに対する応答でもある。 「テクノロジーへの宣戦」とは技術の否定ではなく、 制作を人の感覚と時間の流れに戻したいという姿勢だ。 フィルムは撮った直後に確認できず、 結果に予想外の揺らぎが生まれることもある。 本シリーズでは、粒子や色の揺れ、現像で生まれる小さな痕跡を、 消すべき欠点ではなく作品の一部として扱っている。 自家現像とプリントを通して、その偶然を積み重ねて作品にしていく。 鑑賞者には、不完全さも含めてゆっくり眺め、画面の空気感を感じてほしい。 機材やスペックのことはいったん脇に置き、 考えたり感じたりすることに立ち返るきっかけになればと思っている。

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